[BloombergTV.mn]世銀が2019年の成長見通しを6.9%に下方修正

BloombergTV.mnより2019.10.10 15:30 (元記事のリンクはこちら) 世銀はモンゴルの経済成長見通しを下方修正し、2019年は6.9%、2020年は6.3%とした。 これは、4月の予想よりも2019年は0.3ポイント、2020年は0.6ポイント低い。 モンゴル経済が直面している主な課題に加えて、政治的不透明性の増加、原料価格の変動、国境で起こりうるリスク、メガプロジェクトの進捗状況、銀行業界の改革の遅れなどが原因として挙げられる。 2020年は総選挙の年であるため、外国投資家は選挙結果が出るまで様子見となることが多い。 しかし外国証券取引所に上場する企業のうち、Erdene Resource Developmentのピーター・アケルリCEOは「選挙の際に鉱山分野が政治問題化する傾向にあるが、これは2、3ヶ月のことである。その後はすべて平常通りになる」と強調している。 今年1-9月にモンゴルの輸出の83.5%を鉱物資源が占めたと税関庁が発表した。 主な鉱物資源であるコークス炭の相場は、来年から下落する予想がアナリストたちの大勢を占めている。 これは原料市場の主なリスクである。 メガプロジェクトのうちオユトルゴイが注目されている。 埋蔵量全体の80%が地下に存在する特徴的な地層構造のため、技術的な問題が発生し、地下鉱山の稼働予定が当初の2020年から16-30ヶ月遅れる見込みである。 また53億ドル(約5,750億円)の投資額に加えて12-19億ドルの追加投資が必要になる可能性があると投資家側が発表した。 この他、順調に進んでいるメガプロジェクトとして製油所建設がある。 インド側は12億ドルの追加借款を全額承認したことは好材料だ。 国会に提出された予算案によると、政府は2020年の成長率を前年比0.2ポイント減の6.0%と見込んでいる。 これはADBが最近発表した2020年の成長率予測6.1%とも近い。 一方、IMFは今年のモンゴルの経済成長率を6.5%、中期的には5-6%で安定すると見込んでいる。 将来直面するリスクとして、他と同様に鉱物資源の需要低下が輸出減少につながるとしている。 外国直接投資は堅調で、また経常収支の改善が外貨準備高の増加につながっている。 とは言え、この傾向は国内の政策によって2021年以降は減速する可能性があり、さらにドナー国からの巨額の資金援助が終了すると述べている。 B.ビャンバドルジ記者
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