[BloombergTV]政策金利を10%に引き下げ
BloombergTV.mnより2020.3.11 14:02(元記事のリンクはこちら)
モンゴル銀行(BOM)の通貨政策委員会は政策金利を11%から1ポイント引き下げて10%にすると決定した。
政策金利の変更は2018年3月以来である。
昨今の金融市場の急変に合わせて通貨政策委員会を前倒して開催した。
その他、各銀行のトゥグルクの準備率を2ポイント引き下げて8.5%にするとともに、政策金利の幅を±1ポイントのレンジに変更することを決定した。
トゥグルクの準備率を引き下げたことにより約3,000億トゥグルク(約117億円)の財源が自由になり、金融緩和が可能になるとBOMのB.ハグワスレン総裁が発表した。
政策金利の引き下げに関して「経済・金融市場の現状、将来の見通し、それらに影響する要因および国内外の不透明感、リスクを考慮した。通貨政策委員会は信用創造を促進し、銀行の資金調達コストを引き下げ、景気を支える目的で総合的な決定を出した」と述べた。
インフレ率は、直近3ヶ月5%前後であり、BOMの基本目標1桁以内に収まっている。
また年初以来、石炭と石油の輸出減少により6年ぶりに貿易赤字となった。
新型コロナウイルスの影響で世界的に中央銀行が政策金利を引き下げて金融緩和を行っている。
例えばFRBは先週0.5ポイント引き下げて1-1.25%としたのは2008年の金融危機以来最大の下げ幅となった。
この決定はアジア各国の中央銀行の政策金利引き下げに連鎖した。
特に、インド、韓国、マレーシアは通貨政策会合で政策金利を引き下げる可能性が最も高いとアナリストは強調している。
この他、「歳出を減らさない方針を継続する」とフレルバートル蔵相は発表した。
一方BOMは「政策金利の引き下げが貸出金利の引き下げにつながり、景気を下支えする」と見ていることを発表した。
また、「新型コロナウイルスの影響により融資の返済が滞った場合の延滞金などについては、モンゴル銀行協会(商業銀行)が独自に借り手と交渉して解決する。市場原理とビジネスルールに従う。政府は介入しない」という立場を表明した。
B.ビャンバスレン記者