[BloombergTV.mn]2016年以降石炭価格が2倍に上昇
BloombergTV.mnより 2018.05.03 14:00 (元記事のリンクはこちら)
気候変動対策目的で世界各国が石炭の供給を減らしている。
そのため2016年以降石炭の価格が2倍に上昇している。
石炭相場の上昇によりグレンコア、アングロアメリカン、BHPなど巨大石炭企業の利益が増加しているとBloomberg Intelligenceのアナリストは見ている。
昨年石炭採掘大手37社の利益は過去6年間で最高だった。
例えば、グレンコアの利益は2倍、BHPの利益は6倍に増加した。
2016年以降中国政府が低品位の石炭採掘を禁止し、出荷量を減らし始めた。
これにより世界の石炭供給過剰がなくなり、石炭相場が約2倍に上昇した。
BMOのアナリストは2020年までに石炭のだぶつきは完全になくなると予想している。
今後も石炭相場は上昇する見込みである。
それと同時に世界の大手金融機関は気候変動対策目的で石炭ビジネスへの投資を控えたことが、新しい炭鉱の開発の急減につながっている。
JPモルガン、HSBC、ドイツ銀行をはじめ850の金融機関は石炭ビジネスへの投資を停止したと伝えている。
例えば、2015年に石炭ビジネスに225億ドルを融資していたが、2017年には約51%減の149億ドルになった。
この他、世界最大の投資家であるノルウェー政府年金基金は、石炭ビジネスにおけるすべての持分を売却した。
今後は世界の再生可能エネルギーのコストが低下し、需要が伸びるとアナリストは見ているという。
世界の石炭市場が上昇していることは、モンゴル経済に直接影響している。
輸出の36%を占める石炭は、2017年に前年比13億ドル増の23億ドルに達した。
昨年石炭の総採掘量は前年比7.2%増、輸出は同29%(同3,300万トン)増だった。
中国が高品位の石炭の使用を推奨していることに関連して、モンゴルの石炭輸出業者は洗炭工場で加工して輸出することを計画している。
例えば、エルデネスタワントルゴイは国内企業と共同で洗炭輸出に向けた調査を開始した。
またナリーンスハイト炭鉱で採掘しているサウスゴビサンズ、ウスフゾース、MAKなどの企業も原料を加工して輸出する計画だと言う。
N.ソドントヤー記者